思い出の味

深緑の小鉢

口縁をゆるく8角形

中身は土筆のバター醤油炒め。


うちの職場の陶芸教室は月のラスト、5週目がお休みなんです。
丁度3月から4月の変わり目辺りに土筆が一斉に出る頃なんで、
滋賀の実家に土筆を取りに帰省しました。
今年は3月後半にやたらと暖かくなったんで、
旬を少々過ぎしぼしぼでしたが、
意地(食い意地とも言う)でイケるやつを収穫v(^^)v


物心付いた頃から、
「土筆は食べる物」という習慣がありました。
母が採り頃、下処理、調理法をちびの私に教えてくれたので、
ある程度大きくなってからは土筆の時期になると
一人で収穫しに勝手に近所の土手に行ったもんです。


大学に進み、実家からも遠のき友人達や制作の方がおもしろくなって、
長いこと土筆から離れてしまった時期がありました。
ある年の春、久しぶりに土筆が大量に生えている光景に出くわしました。
刷り込みとは恐ろしいもんで、
まだ頭の開ききってないやつやら、
ハカマのむしり易そうなやつがそよそよと揺れているのを見た瞬間
口中によだれが(^^;)
バターとちょっと焦げた醤油の香ばしいかおり、
独特のかすかな苦味やなんかが一気に思い出されて、
もうたまらんっ(><)となったのです。


それ以来毎年土筆採りが復活しました。
田舎だと、「ビニール袋を持って土手やあぜ道を下ばっかり見て歩いてる人」
=「ふきのとうか土筆を採る人」と見なしてもらえます。
心置きなく採り放題です(私有地は入っちゃだめー。)


土手にかがみこんで食べごろを探していると、
色んなものが見つかります。
今年も必死でじたばたするアマガエルを3匹ほど用水路に
ほうり込んで来ました。
まだ出てきたてでトロイので、遊び放題b(^^)
変温動物は大変ですね。
まだ水が冷たかったようで「ぽちゃん」とはまった後
そのカッコのまま沈んでいくんで焦りました。
なんとなく間抜けな動きなんでカエル好きにはたまらない姿でした。


あ、土筆の話でしたね。
美味かったです(笑)